あらすじ
「今までは我慢してきたけれど、もうそれも限界だ。僕も人間で、決して仏のような心を持ち合わせているわけじゃないんだ。自分勝手な行動を繰り返す君を許すことはできない。婚約破棄することとしたいが、構わないね?」
あくまで私たちの関係が終わりを迎える原因を作ったのは、私だと言いたいようだ。元はと言えば私を無理やりここに連行し、世間体のためだけに婚約者に仕立て上げたのはそっちのくせに、少し都合が悪くなるとこうして一方的に切り捨てる。だからこそこの人にはこれだけの影響力と地位がありながらも、誰からも純粋な愛情を受けることなく婚約を実現するに至らなかったのだろう。
「そうですか。私だけはあなたを心の底から愛していた自信があったのですが、本当に残念です。今までの女性は皆あなたが望むままに行動されてきたようですが、それでもその人たちは例外なく婚約破棄されここを追い出されてきました。私だけはそうはならないと思い信じていたのですが、期待するだけ無駄だったのですね」