あらすじ
「ハラルド様、以前お話した件についてなのですが」
「そんなものは後にしてくれ。私はこれから妹のフィーナを連れてダンスパーティーへ行くのだ。彼女ともなんども打ち合わせをして、ようやく実現した二人での参加。それを邪魔など許さないぞ」
身を案じる王女からの警告であったというのに、全く気にもしないハラルド。彼は王国を指揮する立場にありながら、どこか身勝手な性格で周囲の人間を振り回していた。その中には妹のフィーナの存在があり、彼女の事を溺愛する彼は何をするにも彼女の存在を優先して考えていた。
「そうですか…それはお楽しみになってきてくださいな。もしかしたらそれが、最後の思い出となるのかもしれませんし」
「まさか。私はこれをきっかけとし、彼女との思い出を無数に築いていく思いだ。これで最後など、面白くもない冗談はやめるんだな」
これが冗談でも何でもないという事を、彼は後々強く思い知らされることとなる…