あらすじ
「やーやーどうもどうも、みなさん。
記念すべきこの日にお集まりくださり、どうもありがとう」
快晴の空の下、博士が一歩前に進み出てそう言うと
観衆の声は一層大きなものとなった。
その理由、博士のうしろにあるもの。タイムマシンである。
そう、ついに世界初、タイムマシンの完成発表、そのお披露目の時というわけである。
博士は鼻をプクッと膨らませ、笑顔でシャッターと歓声を浴びた。
ファンファーレとダンス隊が踊る踊る。
この博士。元々、その知と功績から歴史上の世界の天才たちと
肩を並べると称されるほどの人物である。かかる期待も注目も大きい。
すでに何年も前から公開実験を行っていたから実は嘘でしたなんてオチもない。
集まった報道陣や国の役人、企業、各界の大物も空振りの心配はないわけである。