あらすじ
母親を亡くした朱梨は、祖父が理事長を務める四季学園に編入することになった。 季節ごとの陣営にわかれ、学園内で抗争がつづく私立四季学園。 そんな学園に戸惑う朱梨の一方、理事長は朱梨が選んだ陣営のみを残し、陣営制を廃止することを宣言! 「――つまり、朱梨ちゃんのハートを射止めればいいってことだよね?」 かくして、各陣営トップの男子たちによる、朱梨争奪戦が勃発! ラブバトルの行方は? そして、朱梨は最後に誰を選ぶ? ※ネタバレ注意※ 【キャラクター設定・舞台設定】 ●私立四季学園 15年前に春ノ宮学園、夏ノ宮学園、秋ノ宮学園の3つの系列校が統合して設立された。統合後も各校の伝統を残す名目で制服や生徒会組織などが維持された結果、春夏秋の陣営にわかれた抗争状態が続いている。現在は、春陣営と秋陣営の二つにわかれて対立、夏陣営は五年前に春陣営と秋陣営に吸収されて消滅している。 ∟★春陣営:春の生徒会をトップとした陣営。ホワイトにピンクのラインが入ったブレザーの制服が基本。学園のなかでもとくに金持ちの子どもが多く、規律を重んじる。 ∟★秋陣営:夏の生徒会をトップとした陣営。ダークグレイにオレンジのラインが入ったセーラー服、学ランの制服が基本。自由を重んじ、実力主義。運動部の人間が多い。 ∟★夏陣営:五年前に一度消滅したが、夏目涼介が復活させる。ライトグリーンのリボンやネクタイを陣営の印とする。生徒会は存在しないが、涼介を中心としたネット上のコミュニティを中心に結成。情報収集に長けている。 ∟★冬陣営:どの陣営にも属さない私服の人間の総称で、組織にはなっていない。陣営争いには関わらないスタンス=関わらないでもいられるだけの人望や実力のある個人主義者が多い。 ∟★陣営制:四季学園にある特別制度。生徒は入学後一か月以内に、いずれかの陣営を選択し、申請書を出さなければならない。申請さえ行えば、途中で陣営を変えることも可能。デジタル学生証には所属陣営のマークが表示される。 ●綾崎朱梨(あやさき・あかり)/160cm 主人公。中二。母子家庭で育ったが、母が亡くなり、ずっと疎遠だった父方の祖父にひきとられ四季学園に編入。意思が強く正義感の強い性格で、陣営制度に疑問を感じ、学園改革に関わることに。勉強はそこそこ、運動神経はいいほう。恋愛に対する耐性は低め。考えるより先に行動するタイプ。 理事長により、朱梨が選んだ陣営以外は今後認められないことになってしまう。 〈夏陣営〉 ●夏目涼介(なつめ・りょうすけ)/168cm 中二。もともと春陣営で地味に目立たず過ごしてきたが、朱梨に惚れ、自らは夏陣営のトップとなって朱梨に協力する。 実は従兄が夏陣営最後の生徒会長で、学園の陣営制度に興味を持ってこの学園に入学。ハッキングできるほどのコンピューター知識がある天才で、学園に不満を持つ生徒を集める裏コミュニティを運営していたため、すぐに人を集められた。また、幼少期に空手を習っていたことがあり、細身の見た目のわりに身のこなしは軽く力もある。 実は親が大企業グループの御曹司。父とはほとんど会うことはなく、母とは死別しているため朱梨に親近感を持つ。陣営制については元々くだらなく思っていたものの、裏コミュニティを運営するくらいで表立っては波風立てずにいた。だが、朱梨のために重い腰をあげることに。 ●葉月日菜乃(はづき・ひなの)/152cm 中二。朱梨のクラスメイト。もともとは春陣営だったが、夏陣営に入る。 実は春陣営から夏の様子を探るよう言われていたスパイ。だが朱梨と本当に親しくなり、夏陣営にひきこむ。 〈春陣営〉 ●渡貫陽一(わたぬき・よういち)/170cm 中二。文武両道で優秀、中二にして春の生徒会長にのしあがった。明るく人好きのするタイプで社交的だが、実は計算高く腹黒。朱梨のことを気に入りアプローチする。 実は紅葉の幼なじみ。裏でつながることで両陣営のバランスをとっていた。 ●花房心咲(はなふさ・みさき)/161cm 中二。春の生徒会副会長。美人でクール、仕事のできるメガネ女子。陽一のことを小学生のころから好いており、朱梨を目の敵にする。 〈秋陣営〉 ●紅葉大翔(もみじ・たいしょう)/178cm 中三。秋の生徒会長。スポーツ万能でおれさまタイプ。単純で強引。意外と情に厚い一面も。 陽一とは実は幼なじみ。学園運営を楽にするため、あえて陽一に春の生徒会長になるよう進言する。 ●柿原知樹(かきはら・ともき)/168cm 中三。秋の生徒会副会長。何かと大翔のフォローに回る苦労人。前々から陣営制度に疑問があり、積極的に朱梨に協力する。 〈冬陣営〉 ●雪代雅水(ゆきしろ・まさみ)/175cm 中二。モデルとして芸能活動をしていてあまり登校していないことから、抗争と距離を置いている。影響力絶大。 【長編化した際のプロット】 母子家庭の中二の朱梨は、母親の死をきっかけに、ずっと疎遠だった父方の祖父が理事長を務める私立四季学園に編入することになった。 優秀な生徒が多いと評判の四季学園。だが、生徒が春陣営と秋陣営にわかれ、いがみあっているのが内実。教室も部活も二つにわかれており、学内でも常に競いあっている。 十五年前、系列校の春ノ宮学園、夏ノ宮学園、秋ノ宮学園の三校が統合してできたのが四季学園。統合したものの三校の伝統を残すという名目で制服や生徒会組織などは残され、学園内は抗争状態が続いていた。十五年のあいだに夏の陣営は春と秋に吸収されて消滅し、現在は春と秋が対立している構図だけ残っている。 転校生である朱梨も、初日から春と秋のどちらにつくか考えろとプレッシャーをかけられ困惑する。 そんなとき、秋の生徒にからまれている春の男子生徒に遭遇。とっさに助けに入ろうとしたら男子生徒は自分で相手をのしてしまい、結局出る幕はなかった。話を聞くと、春と秋の生徒が小競りあいをするのはいつものことらしい。 朱梨はその男子生徒、夏目涼介に「この学園おかしい」とつい漏らす。涼介はそんな朱梨に興味を持ち、話をするうち二人は片親を亡くした似た境遇だと判明、たがいに親近感を抱く。危なっかしい朱梨を心配する涼介は、「きみが望むなら、ぼくはこの学園を変える」と申し出る。 「変えるって、どうやって?」「それは明日になったらわかるよ」 翌日、涼介は学園のロビーで夏の陣営の立ちあげを宣言! 昨日は地味な様子だったのに、髪もさっぱりさせてカッコよくなっていてびっくり。夏の陣営の生徒は数十人、涼介が前々から親しくしていたメンバーらしい。 涼介は朱梨に「きみを夏に招待したい」と手を差し伸べる。 そんなとき、理事長があらわれる。理事長は陣営制度を廃止するつもりでいること、そして孫である朱梨が選んだ陣営のみを残すと宣言! 各陣営は、朱梨をとりこもうと躍起になる。強引に朱梨をひきいれようとする秋の生徒会長の紅葉、朱梨に勝負を持ちかけ負けたらつきあえと言う春の生徒会長の渡貫。学園抗争は朱梨争奪戦の様相を呈し、夏のトップの涼介はそんな朱梨を守るように行動をともにし、よき相談相手となっていく。朱梨は一か月はどの陣営にも属さず過ごすことに決めるが、基本的には涼介のいる夏陣営と行動をともにする。 朱梨はそもそもどの陣営も選びたくないが、陣営制度を廃止させるには、どの陣営も機能していないので選びようがない、という状態にする必要があった。協力するという涼介とともに、夏陣営を拡大して春秋陣営を弱体化することに。以下のような出来事を通し、徐々に夏陣営を拡大。 ●朱梨に協力するフリをして夏陣営に入っていたスパイの日菜乃を寝がえらせる。 ●渡貫に恋するがゆえに朱梨に嫌がらせをしようとした春の生徒会副会長、花房をやりこめ、結果的にとりこむ。 ●紅葉にふりまわされている苦労人、秋ノ生徒会副会長の柿原をとりこむ。 ●抗争には関わらずにいる私服組(冬陣営)の雪代雅水をとりこみ、広告塔になってもらう。 協力するうち、朱梨と涼介の距離も縮まっていく。言葉や態度でまっすぐ好意を伝えてくれる涼介に、朱梨も徐々に意識するように。 また、涼介の情報収集能力により、春と秋の生徒会、渡貫と紅葉が実は幼なじみでつながっていたことも判明。二人への信頼が揺らいだことから、春秋陣営はほぼ壊滅状態に。 ここまでくれば夏の独壇場。そうなったら夏陣営を解散させると当初は言っていた涼介だったが、朱梨に「ぼくを選んで」と伝える。 「ぼくと朱梨だったら、うまくやれると思う。このまま二人で協力して、学園をよくしよう」 だが、朱梨は誰かをトップにすえる陣営制度をやはり受け入れられない。「わたしは、最初から誰も選ぶつもりはなかったよ」とこたえる。 そうして、理事長に陣営制度について意見しようと思っていた最中、学園が財閥系グループの夏目グループに買収されることに! 涼介はグループの御曹司だと発覚。 涼介は朱梨に、許嫁になってくれるなら陣営制度をやめるよう親に進言するという。 「ぼくは、朱梨のためだけにがんばってきた。きみが選んでくれないなら、もう手段は選ばない」 そんな涼介に、朱梨は伝える。「ツラいときも、ずっと涼介がいてくれた。涼介がいなかったら、学園改革なんてできなかった。涼介に感謝してる。わたし、涼介が好きだよ。だから……こんなことするなら、涼介のことは絶対に選ばない!」 涼介はあらためて朱梨に想いを伝え、二人は学園の抗争を終わらせることに。陣営制度は廃止、制服のデザインなども新たに募集し、学園は新たなスタートを切る、朱梨は涼介と中学生らしい恋をはじめるのだった。 以上