あらすじ
十字軍遠征から奇跡的に生還した騎士たち――黒薔薇団の6人は、万感の思いで故郷の地を踏んだ。一行を率いるサイモンの姿に、リネットの胸はいっぱいになった。4年前、わたしは暗闇のなかで彼に純潔を捧げ、そして……。一方サイモンもまた、あの日のことを思い返していた。酔いつぶれた出征前夜に、夢うつつでかき抱いた薔薇の香りの女。かぐわしい乙女は今もここで暮らしているのだろうか……。幻の夜に新たな命が芽生えたことも、前途に待つ悲劇のことも、もちろんサイモンはまだ知るよしもなかった。(※ページ数は、680字もしくは画像1枚を1ページとして数えています)