あらすじ

トールとエアリスは婚約関係にあった。しかしその関係にほころびをもたらす存在となる人物が一人、いた。

「ご、ごめんなさいお兄様…また朝から体調が良くなくて…」

 細い体を毛布に預けながら、弱弱しい声でメロナはそう言った。

「気にすることはないよ、メロナ。君はゆっくり体の事を考えればいいんだ。僕の事は考えなくてもいい」

 そんな彼女に対し、兄のトールは穏やかな口調でそう返した。

「で、ですが…今日はお姉様とのお食事会だったのでしょう?それを台無しにしてしまって申し訳なくて…」

 そう、今日この時間は本来なら、トールとエアリスの食事会が行われている時間だった。しかし突然に状態を悪くしたロナはそのさみしさから、兄のトールを呼び止めたのだ。

「大丈夫、エアリスとはいつでも会える。しかし君は、体の事がかかってるんだ。一緒には語れないよ。僕にとって、君は一番大切な存在なんだ。だからこそ、こうしているのだから」

 二人は互いを愛しあう理想の兄妹に見えた。メロナのその真意を知るまでは。

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アルファポリス
アルファポリス2023/08/21
  • 現在の作品病弱を演じる義妹に旦那様は夢中みたいなので、私はここを出て行ってもいいですか?