あらすじ
推理小説ブーム最盛期が過ぎ去り、目が肥えた読者によって、推理小説は大きく2つに分けられた。1つは事件自体に大きなトリックがなく、複数ある容疑者候補の中から1人の犯人を特定するというもの。もう1つはトリックが使用される事件で、トリックを解読することで犯人を特定するというものである。世間は後者を大きく評価し、推理小説からトリックのみを抽出して、『謎』と題して販売されるようになった。あの日出会った少女も謎売りであった。しかし、少女の『謎』は「叙述トリック」を主とする独特のものだった。この物語は俺が少女の少し変わった『謎』を買って一つずつ解き明かしていく短編ミステリー集。