あらすじ
日本の何処か、大体北の方にある「花ヶ岡高等学校」は、男女比が一対九の元お嬢様学校であった。 ここでは賀留多の利用が暗に認められており、中でも八八花――通称「花札」が生徒の間で人気である。生徒達は日々、座布団の上で札を打ち合い、入学したばかりの近江龍一郎もまた……友人と楽しい日々を過ごしていた。 ある日、友人の一人が「バレーボール部の着替えを覗いた」とし、二年生の女子生徒、三笠戸によって生徒会に連れて行かれそうになる。 平行線を辿る事件に対し、龍一郎はそれでも諦め切れぬと食い下がる。何処か余裕を見せる三笠戸は「だったらこの手しか無い」と、一つの条件を持ち出す。 それは花札の技法、《こいこい》を行い、勝利者側の主張が正しいとする……不可思議な決着方法だった――。 この物語は、友情、恋情、計略、欺瞞の入り混じる高校にて、少年少女達が己の技術・洞察力・運を以てして戦い抜く、青春群像の記録である。