あらすじ
「やれやれ…このままでは君との婚約も考えなお避ければならなくなるな…僕としてはそれだけは避けてあげようと思っていたのだが…他でもない、婚約破棄を」
令嬢メリナに向かいながら、婚約者のアドラーはそう冷たく言い放つ。…しかしここまでに二人の関係に亀裂が入ったのは、メリナのせいではない。彼の妹であるソフィの策略のためだ。
…ソフィはメリナの存在が面白くなく、何か事あるごとに彼女の悪口を兄のアドラーに吹き込んでいた。妹を愛する彼にソフィを疑うという行動がとれるはずもなく、日に日に二人の関係は悪化していくこととなったのだった。
…しかしメリナは言い返すこともできず、ただただ言われるがままにアドラーのいう事を受け入れていた。ただそれも限界を迎えてしまい、いよいよ今日と言う日にあって彼女は、自らを封印する選択を取ったのだった。
はじめこそ彼はなんら問題ではないと思っていた。けれども周囲の人々の視線は正直であり、そんな中にさらされて彼の心は日に日に痛んでいった。