あらすじ

階段を上り、辿り着いたドアの前で深呼吸。開けると……ははは、まさにって感じだ。 ここは都内某スタジオ。そう『某』だ。 マネージャーから渡された地図を見てやって来た、何の変哲の無い外観のビル。 その中のスタジオも何とも味気ない。 白い壁、ライトグレーの床。照明はそこそこ大きなのが左右に二台。 カメラは……なんだ、一台かよ。まあ、贅沢は言えないわな。 椅子と机が三つずつ。あそこに座るんだな。なんだかクイズ番組みたいだ。 俺は一番手前側、下座か。まあいいさ。 俺は弱小事務所の弱小タレント。雑魚も雑魚。つまり鰯ってこと。 普段はバイトを三つ掛け持ちしつつ たまに入る数千円の芸能仕事(エキストラ)で何とか自尊心を保ちつつ 日の目を見ない、暗く苦しい日々を送っている。

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小説を読もう2023/08/11
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