あらすじ
俺、兵庫健介(ひょうごけんすけ)には一歳下の、それはもうドジっ子な幼なじみがいる。 一緒に遊びに出れば財布を忘れるし、店にはスマホを忘れるし、おしゃべりに夢中で赤信号渡ろうとするわ……。 ついててやらないと危なっかしくて仕方がない。 ただ、彼女、結城鹿子(ゆうきかのこ)は密かにそのことを気に病んでいたらしい。ある日のこと、 「先輩。明日から……その、迎えに来なくていいから」 鹿子は決意を込めて俺にそう宣言したのだった。一方の俺はといえば、それから何かが物足りない。 あれだけ仕方ない子だなあなんて思っていたのに、これだけ寂しいなんて。 これはつまり、俺が鹿子のことが……ってわけで、それならやることは一つしかない。