あらすじ
今日この日、ルルミア侯爵家は終わりを迎えた。 横領、不法、汚職が全て告発されてしまったのである。 「ふふっ、やられたわ……まさか使えないお姉様にハメられるだなんて」 ルルミア家の次女、カルラは学園での立場を利用し姉を虐げてきた。 学園では地位を高めていたが、周囲からは紛うことなき「悪女」と呼ばれている。 その所業もあり、カルラは大勢の前で国外追放されてしまう。 しかし─── 「違うの、カルラちゃんは私を助けてくれたの!」 証拠を集め、姉を遠ざけたあとに告発したのはカルラであった。 ずっと前から、姉を救うためだけに練り上げてきた計画なのだと、あとから皆は知っていく。 しかし、それを知ったのは―――カルラが国外に出てしまったあと。 目的を果たしたカルラはこれからの目的もなく、元専属執事であるアレンと隣国で過ごしていくことになる。 そして、このカルラ・ルルミア……何をやっても人一倍以上の成果を残してしまう『天才』であった。 そのせいで、カルラの才能にあてられた周囲の人間はことごとくカルラを欲しがっていく。公爵、王子、商会長までもが。 そして、アレンにはある秘密が――― 「お嬢は誰にも渡さねぇ……王国のためにも、俺自身のためにも」 これは悪役を終えた天才な令嬢が、追放されて初めて才覚を周囲に見せていき……やがて、誰かの手によって幸せになるお話である。 「まぁ、なんとかなるでしょう―――こう見えて、私『天才』だもの」