あらすじ
「ほ、本当ですかアラン様!?」
卒業パーティーの会場という公衆の面前で婚約破棄を言い渡されたにもかかわらず、イザベラ公爵令嬢の顔と声は不思議と歓喜で満ち溢れています。周りにいる彼女の友人達も口々にお祝いの言葉を述べているようです。中には感極まって涙ぐんでいるものさえ見受けられました。
そんな不敬ともとれる彼女達の様子を全く気にすることもなく、右目を黒い眼帯で覆い、両手に魔法陣が描かれた黒い手袋をはめ、左腕に呪文のような文字列がびっしりと書き記された包帯を巻き、背中に黒い大剣(模造刀)を背負った壇上のアラン第一王子は高らかに宣言を続けます。