あらすじ
聖女ユーナは、同僚たちの足の引っ張り合いに嫌気がさして教会を去った。 誰かのためになる仕事をしたい。 そう願う彼女が紹介されたのは、領主屋敷の侍女という仕事だった。 「これって、領主様のためになるだけなのではないかしら。 もっと多くのひとのためになりたいのだけれど」 ふしぎに思いながらも働いていると、若き領主、クロード・ドゥ・ガヴァルダのことがわかってきた。 領民に慕われ、領民のために尽くす彼は、みずからの利益をまるで考えない。 屋敷が荒れ、ほかの貴族から貧乏領主と罵られようと、彼はまるで気にしなかった。 「このひとのために働くことが、人々のためになるんだわ」 ユーナは心に決めた。 クロードの優しさと、彼の領地を守り抜くことを。