あらすじ
【カドカワ読書タイム短編児童小説コンテスト】(参加中) 〈あらすじ〉 私、中原陽菜(なかはら ひな)は中学二年生の女の子。 今日、はじめて勇気を振りしぼって、あることにチャレンジしたの!! 成長した陽菜の姿を一番に見て欲しいあの人のために。 あの幼い頃に交わした約束の場所で、あなたは待っていてくれますか? そんな私の淡い想いを打ち砕いたあの人からの一言。 「なんか、こけしみたいだな……」 私、こけし少女じゃないもん!! ******* 作品に評価、レビュー等を頂けると大変励みになります。 面白かった話に応援を頂けたら今後の作者の参考になりますので何卒よろしくお願いします。 ******* これより先は【カドカワ読書タイム 短編児童小説コンテスト】への応募用の設定となります。 ――【ネタバレ注意】―― こけし少女長編用プロット。 主人公 中原陽菜 (なかはら ひな) 中学二年生の女の子。父子家庭の次女、趣味は可愛い雑貨が大好き。 もともとの性格は天真爛漫だったが、中学に進学した頃から容姿も含めて自分に自信が持てなくなってしまった。 歳の離れた出来の良い姉の存在もコンプレックスに拍車を掛ける。父親の転勤で降って沸いたような転校を機会にうじうじする性格を変えたい!! それは髪型やおしゃれだけにはとどまらず、幼少期に他界した母親の形見であるアコースティックギター。母親の伴奏をバックによく姉妹で歌ったあの曲のヒロインみたいに綺麗になって大好きなあの人と再会出来る日を夢見ている。 相手役 佐藤俊 (さとう しゅん) 陽菜の幼馴染み。中学二年。代々伝統ある津軽系こけし職人の家系に生まれる。 自分もこけし職人を目指して特訓中。普段から寡黙な性格だが同年代の男子より飛び抜けて高い身長と父親譲りの甘いルックスで、いやがおうにも女の子からの注目を集めてしまうのが自称硬派な本人の悩みのタネになっている。 父親の手伝いで出入りしている津軽こけし会館で週末に開催されるこけし製作実演でも俊目当ての女性客は多い。 陽菜のことは特別な存在として意識しているが、いつも肝心な場面で照れから想いをはぐらかす悪い癖がある。 長編化した際のプロット 中原陽菜は転勤族である父親の都合で急遽、青森県黒石中学校に転校するはめになってしまう。幼い頃に他界した母親のかわりをこれまで担ってくれた姉と離れてしまうのは寂しいが、新たな環境で再デビュー出来る転校という機会に陽菜は高鳴る胸を抑えきれなかった。 才色兼備の姉とことあるごとに比較され、容姿を含めたコンプレックスを抱える今の自分を誰も知らない世界。たったひとり大好きだった彼を除けば……。 陽菜のそんな想いはいきなり出鼻をくじかれる。普段は絶対にやらない行動が仇になった。女の子の命ともいえる髪の毛を民芸品のこけしみたいにカットされてしまったからだ。引っ越し先にはお世話になるお祖母ちゃんの家がある。テンションがだだ下がりの陽菜を待っていたのは……。 地元の子供達にとって有名な秘密基地がまだ残っていたことに陽菜は驚きを隠せなかった。そして秘密基地で初恋の相手である佐藤俊に再会出来た奇跡に彼との運命を感じる。 しかし再会した俊から投げかけられた言葉は……。 「なんか、こけしみたいだな……」 最悪の言葉だと勘違いして泣きながら秘密基地を後にする陽菜。こけしなんて大っ嫌い!! 翌日、地元の黒石中学に転校初日だというのに、いつまでもくずくずしている陽菜をお祖母ちゃんがたしなめて何とか登校させる。 自転車通学の道すがら、陽菜は街中で驚くべき光景にを目にしてしまった。町中がこけしのモチーフで溢れている。なぜならばここ黒石市は青森こけし発祥の地。 そして極めつけに陽菜のトラウマをえぐるようなこけし会館の前にそびえる巨大なこけし像。陽菜にはそのモニュメントが悪の総本山に見えて心を折られてしまう。 そんな陽菜の前に俊が現れた。なぜかこけし会館の前に立っている。俊からの謝罪の言葉に激しく心を動かされる。 なぜこけしみたいと陽菜に言ったのか説明をしたい。あの秘密基地で待っているから。言い残して俊はその場を立ち去っていく。 その日の夕方、秘密基地に出向いた陽菜が目にした光景は一心不乱に筆を動かす俊の姿だった。その手には作りかけのこけし人形。そして俊から将来の夢を聞かされる。父親みたいな立派なこけし職人を目指して秘密基地で人知れず練習を重ねていた。そして陽菜に言ったこけしみたいという言葉が彼にとって最上級の褒め言葉だと聞かされ自分の誤解だったと知る。 俊は幼い日の別れ際に約束を交わしたとおり、秘密基地に彼女が帰ってくるのを待っていてくれた事実に陽菜は思わず涙してしまう。 こけしカットが繋いだ俊との再会に、陽菜は自分の髪型もまんざら悪くないと初めて感じた。そして二人の間で止まっていた時計の針がゆっくりと動き出し始める。 その後、こけし人形のモデルになってくれないか? と俊から頼まれて陽菜は放課後の秘密基地での協力を快諾する。 真摯に修行に打ち込む俊の姿に強い感銘を受けて、陽菜も少しずつこけし人形の魅力に気付いていった。 秘密基地で俊から聞かされた話では、こけし職人も後継者問題や由緒ある故のこけし人形の古くさい印象に若い人が興味を示さないことで業界の将来にも暗雲が立ちこめていることを同時に知り、こけし職人を目指す彼の助力になりたいと考え始める。 そんな折、機会は訪れる。俊の父親が取引のある津軽こけし会館で毎週末に開催されるこけし人形の絵付けイベントで、急病で倒れた俊の代わりに陽菜は手伝いを買って出るが、その絵付けイベントで事件が起こった。 修学旅行の体験学習でこけし会館を訪れていた女子中学生のグループから、陽菜は自分のこけしカットをひどく馬鹿にされてしまう。それだけならまだ我慢出来るが大好きな俊の作ったこけし人形まで同時に古臭いと嘲笑され、ついに堪忍袋の緒が切れて啖呵を切ってしまう。 「こけし人形の可愛さにまだ気が付いていないなんて、人生の半分を損しているのと同じなんだよ!!」 女子中学生たちの前でこけしの絵付けをし始める陽菜、こけし人形は彼女たちから可愛いと称賛を浴びる仕上がりになった。もともと雑貨や小物が大好きだった陽菜には可愛い物をこけしの絵付けに落とし込む才能があったのだ。陽菜の秘めたる才能が開花した瞬間だった。 いつしか陽菜は自分の髪型とそっくりなこけし人形がもはや他人とは思えないほど愛おしい存在になっていることを強く自覚する。 そして陽菜はこけしの魅力を一人でも多くに伝えたいと心に誓うのだった。彼女の想いは伝染するように周りを巻き込みながら連鎖する。偶然その場に居合わせたこけし会館の館長から陽菜はこけし人形への愛を見込まれ、初代こけし娘としてのアンバサダー活動を任命される。 ただし素顔を明かしたくない陽菜の意向で、津軽こけし会館の公式ゆるキャラ(こけしからんこちゃん)のきぐるみを被っての活動が始まる。陽菜はきぐるみを被った間だけ、幼い頃の天真爛漫な振る舞いに戻れる自分に驚きを隠せなかった。そして一躍こけし会館のアイドル的存在になる。もちろんきぐるみの中身が陽菜だと知るのは館長しかいない。 素顔では照れてしまう俊との会話もきぐるみなら大丈夫!! 中身が陽菜とは気付いていない彼の口から、一生をかけて幸せにしたい女の子がいると告白される。その名前を聞くのが怖くなり、陽菜はきぐるみの正体を明かさぬまま、俊の前から逃げ出してしまった。 もしも彼の意中の女の子が自分ではなかったら!? とても耐えられない!! 臆病な自分を変えたいのにあと一歩が踏み出せない陽菜だった。 その後、転校生である陽菜を待ち構えていたのは様々な運命的な出会いだった。 俊とは同学年でクラスは違うがイケメンの彼には女の子の恋のライバルが多数学内に存在していた。 本人に内緒で私設ファンクラブまであることに陽菜は驚いた。 その中でもあるきっかけで親友になった地元有力者の娘である陶磁盛 真雪(とうじもり まゆき) 彼女が俊のハートを射止めるのは自分だと豪語しているのを偶然、女子トイレで耳にしてしまう。 真雪は私設ファンクラブの中心的人物でもある。父親の経営するドール会社の人気商品、【mayuki】ドール人形のモチーフになったと言われるほどの美貌を誇る美少女だ。 そんな彼女との恋の三角関係に悩み傷つく日々が続くが、こけし会館で内緒のデート中に俊からあらためて自分への気持ちを聞かされてどんな障害があっても彼との恋を貫こうと決意する。 しかし恋のライバルである真雪に偶然、俊との秘密基地での逢瀬を目撃されてしまう。その事実を知った真雪の取り巻きの女の子達から陽菜は言われなき中傷をぶつけられるが、真雪はそんな彼女らを激しく叱責する。その理由は親友の陽菜とは正々堂々と恋の勝負したいから、真雪の言葉に陽菜は強く心を打たれる。 遺恨を残さない勝負は喧嘩ではなく、こけし会館で年一回開催されるこけしアニバーサリーフェスタの目玉イベント、美少女コンテストで上位を目指すこと。このコンテストはルックスだけでなく特技も重視される。 陽菜は勝ち目のない勝負だと知ってもイベント参加を決めた。帰省してきた姉の協力も得て、あれほど恥ずかしかったこけし少女の姿で大観衆のステージにに立つ。 特技で亡き母の形見であるアコースティックギターを取り出し弾き語りする。もちろん母との思い出のあの曲だ。俊へのあふれる想いを全部曲にのせて。 結果は真雪の優勝だった。全力で戦った陽菜には悔いは無かった。ステージ上で真雪から握手を求められ彼女と仲直りする。 そして真雪は手にしたインタビューのマイクを陽菜に向ける。意味が分からない陽菜の背中を優しく抱きしめる真雪。準優勝の想いを誰につたえたいですか? その問いかけに陽菜はマイクを通じて壇上から俊に恋の告白する。 「私、中原陽菜は佐藤俊くんが好きです!! あなたのこけし少女になれて私は本当に幸せだよ……」 晴れて二人は恋人同士になる。その夜に行われた商店街の夏祭り、思い出の場所でリボンのついたこけし人形を俊から受け取る。 花火が祝福するようにキスを交わす二人を照らし出した。