あらすじ
「君と別れて大正解だったよ、ソフィ」 魔術騎士団の秘書官として働くソフィ・カルティエは仕事人間だ。 無表情、不愛想、感情のない人形…… 父に見放され、義母と義妹に陰湿ないじめを受けていた。 そんな彼女の楽しみは友人の聖女と入れ替わって告解室に座ること。 誰もいない静かな空間で話を聞くのが好きだった。 ある日、彼女の下を魔術騎士団長が恋愛相談に訪れる。 よくよく話を聞いてみると、それはソフィ自身の話のようで── 「今日は手を握れたんだ。幸せ過ぎて二度と洗いたくない」 (……………………いや誰ですか?) ヴィンセント・アルバーンは鉄血の魔術騎士と呼ばれている。 いつも冷血な彼が見せる素顔にソフィは戸惑った。 「彼女を傷つけてしまった。シスター、どうすればいい?」 「まずはお菓子を持っていきましょう。シュークリームはいかがですか」 「すごいなシスター。それは彼女の好物だ」 (本人ですからね) 仕事場では不愛想なのに、教会ではデレデレなヴィンセント。 彼が持つ二つの顔に徐々にソフィも惹かれていく。 溺愛を隠さない彼に自分のことを教えるようになり── 「彼女はあなたを尊敬しています。もっと攻めるべきでは?」 「でもシスター、この関係を壊したくないんだ」 「何ですってこのヘタレ野郎」 本人に恋愛相談していることを、彼はまだ知らない。