あらすじ

主人公の畑野とヒロインの篠宮は、同じく「文芸同好会」に所属する女子大学生だった。しかし、畑野が精力的に活動に勤しむ中、篠宮は承認欲求を満たすために、日夜、男女を問わずに身体を許していた。そんな対照的な両者が、ある日の飲み会の後に泥酔して性行為に及んでしまう。 ある日、畑野はふとした拍子に篠宮の過去を知る。芸術家の家系に生まれた彼女は、姉と共に水彩画を描いていた。しかし、優秀な姉と比較され続け、最終的には姉の足を引っ張る出来損ないとして、筆を折るまで両親に追い詰められていた。それが起因して承認欲求を拗らせ、畑野のような報われない努力を続けることに否定的になっている。お人好しの畑野は、何か力になれないかと接触を試みる。しつこく接触していく内に、二人の心の距離は縮まっていった。やがて、篠宮は自分の口から自身の過去を畑野へと打ち明けた。 ある日、篠宮の実姉と偶然にも接触して、彼女が篠宮をとても心配していることを知った。その会話を契機にいっそう決意を固めた畑野は、篠宮との接触を続ける。一緒の時間を過ごしていく内に、二人が互いに向けていた共感や心配は恋愛感情へと変化しつつあった。そんなある日、篠宮から家族への苦手意識を理由に隠していた、篠宮の姉と畑野の接触が露呈する。畑野が篠宮に接触する理由が「姉に頼まれたからだ」と誤解が生じ、二人の距離が空いてしまう。どうにか誤解を解こうとするも、「それならどうして自分に優しくしてくれるのか」という問いに、生真面目な性格が祟って半端な返答をできず、畑野は自分の心を整理する必要があると考えた。畑野は改めて自分の心を見詰め直した後、「自分の好きな創作活動を、好きな人に好きでいてほしいから」と結論を下して、篠宮の誤解を解き、篠宮も、絵の道に戻ることを誓った。

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カクヨム
カクヨム2022/05/28
  • 現在の作品サークルの姫を抱いてしまった女の話(書籍題:嫌い同士のわたしたちは一夜の過ちで)