あらすじ
搾取され続けた末に、十六歳の誕生日を目前に『廃棄』された『豊穣の聖女』。 世界の全てに絶望して死んだはずの彼女が、次に目を覚ましたのは、現代日本だった。 お肉を食べたのは、二ヶ月前の新年祝い。 卵をいつか一個丸ごと食べてみたいと夢見ていた聖女を迎え撃つのは、世界でも特に食にこだわりを持つ、美食と飽食の国・日本。 言葉は通じない、中世の知識しかない、しかも子供の姿になって何もできない聖女は、親切だが、その威圧感故に子供と小動物に避けられる大学生・禅一に拾われ、幸せな日本食生活を始める。 雑炊に感動の涙を流し、月見うどんに歓喜で震え、ついでにトイレやお風呂などの日本独自の進化を遂げた文化も味わう。 一方、ビギナー保護者の禅一は、複雑な事情を持ち、命を落としかねない役目を与えられていたが、彼が拾った子供はファンタジー世界ではほぼ最強の聖女。 現代にやってきても、最強なままの幼児に、彼もまた救われる。 すれ違っているのに何故か噛み合っている、win-winの仲良し親子の日常生活を描きます。