あらすじ
伽鸞皇国を治める焔眼の一族〈鸞家〉 鸞家は代々男しか生まれず、彼らは特別な神通力によって妖魔から国を護っていた。 そんな鸞家に生まれるはずのない公主が生まれる。 神通力を一切持たずに生まれた公主慈羽。彼女は離宮に閉じこもり手当たり次第に異国品を蒐集していた。 異国ドレスや異国装飾を纏う異彩な出立ちから人々は慈羽を『妖奇姫――ようきひ――』と呼んだ。 離宮には妖奇姫の噂を聞き付けた行商人が連日やってくる。 新顔の商人が持ってきた異国品は偽物だらけで、目玉商品という異国の人魚は水槽の中で死にかけていた。 慈羽は商人を怒鳴りつける。 「この人魚は溺れる!」 水中で生きる人魚が溺死する理由とは? そして妖奇姫は商人の真実も暴く。 妖奇姫慈羽はただの異国品蒐集家ではなかった! 『人魚溺死未遂事件』『脱法またたび事件』を得て人魚メイドを手に入れた慈羽の耳に、今度は後宮内を徘徊する手の噂が入り込む。 それは異国の指輪による魔術で呪われた慈羽の兄――炎帝鳳嵐の左手だった。 妖魔は倒せても異国の魔に対抗できる者はおらず、異国知識に長けた妖奇姫慈羽に白羽の矢が立つ。 「兄様。御手を傷付けずに指輪を外した暁には、呪いの指輪を私にくださいませ」 慈羽はどのようにして外れぬ呪われた指輪を手に入れるのか? 人魚メイドと饕餮執事を引き連れ、妖奇姫慈羽は異国品とともに蒐集した怪奇知識で異国絡みの怪事件を解決する。