あらすじ
公爵家にしか見られない黒髪赤目という特徴を持った平民テルエスは、公爵家の養女となった。しかし彼女は傲慢で、暴力的に育ち『最も黒き悪女』と呼ばれるようになる。身勝手に生きてきたある日、彼女は皇子レオンに毒を盛ったという濡れ衣を着せられ投獄される。脱獄し逃亡生活を送るも、2年後に捕らえられ、最終的に帝都の広場で公開処刑が行われた。そうしてテルエスは18歳という短い生に幕を下ろす。――という流れを9回も繰り返していた。首が飛んだと思えば、次に目を覚ますのは2年前の謀殺未遂疑惑がかけられ投獄された牢獄の中。何度やり直しても、違う道を歩もうと頑張っても、テルエスは最終的に処刑台へと連行されてしまう。9回目も処刑台へと引きずり出されてきたテルエスは、もう何も変わらないと諦めていた。しかし、ほんの少し流れが変わったことにより、義妹のカトリーナがレオンに毒を盛ったと知る。嘲笑うこともせず、無表情に「あなたのことが嫌いでした」と告げたカトリーナ。激昂したテルエスは拘束を抜け出し、カトリーナを殺してしまう。恋人であったカトリーナを殺され激怒したレオンにより取り押さえられたが、自暴自棄になったテルエスはレオンを巻き込み自害した。もう目覚めたくない。もう死にたくないという願いは……かなわなかった。次に目が覚めた時、そこは2年前の牢獄ではなく、それよりずっと前――10年も前、孤児院にいた時代。テルエスがまだ『悪女』とそしられる前どころか、公爵家の養女になるよりも前の時間だった。――今度こそ何かが変えられるかもしれない。そう希望を抱いた彼女は悪女だった過去を反省しながら、死なないため、そして幸せになるために力の限り抗い足掻くことを決意する。これは悪女だったテルエスが自分自身と周りを幸せにするために奔走する物語。