あらすじ
ーー見上げると上はアスファルトの色。生まれた時からそれしか見ていなかった。一度でいいから色の付いたこの壁に掛けられた絵のように澄んだ青い色の空が見たいーー
百人以上を殺害した罪に問われ死刑囚になった女性が最後に産み落とした少年、ナル。父親が分からず彼の容姿は母親のそれに似ていなかったが、彼女の異常性を受け継がないようにするため、周囲の大人たちは刑務所で厳しく育てることにした。ルカは何の疑問も抱かずそのアスファルトと周囲には鎖が張り巡らされた籠の中で大人たちに言われたように生きてきた。そんな時、彼が一枚の絵を見たことでその籠を出ることを決意した。