あらすじ
「当然だよな。姉のセリナは内気でおとなしく、何も秀でたものを持たないのだというし…」
「ああ、それに比べて妹のエレクシアは天才的な頭脳を持つことに加えて明るい性格、容姿も美しという話じゃないか。同じ姉妹とはいえ、これじゃあ勝負にはならないよな」
伯爵の言葉を聞いて、その臣下の者たちもそれぞれがお互いの感想をこぼした。二人の姉妹の話はこの人々の耳にも入ってきており、伯爵の婚約相手はエレクシアであろうという予想が大半であったため、予想通りという声が上がるのは当然の事といえる。
しかしこの中で、姉妹の真実を見抜いていたのは伯爵の身であり、他の者はエレクシアの手の上でおどらされているという事に、気づいてはいないのだった。