あらすじ
厚木電装本社営業の堀田正俊は、厚木電装本社工場の荻原重秀生産管理係長から暴力を受けてこれを叩きのめす。会社側は過剰防衛を唱えて堀田正俊を左遷させようとするが、正俊は弁護士を立てて会社に非を認めさせて退職金を得て退職する。長野の実家に帰って父が経営する運送会社で働く正俊は、森田リンゴ園の一人娘智子と再会し相思相愛になり結婚する。
一方、荻原は正俊に暴力をふるったのが原因で厚木電装本社工場生産部をクビになり、下請けの溝端バッテリーの工場長に、妻の多恵は溝端バッテリーの出荷管理に勤務が決った。何かかおかしいと荻原は思った。
厚木電装本社工場では貢献度が高い下請け企業に対して、不良品の返品伝票があれば、不良品にも支払いがされ、帳簿上で処理された不良品は、回収されて分解され、再生産に使用されていた。
荻原が調べると、厚木電装本社工場では、不良品の現物が無いのに溝端バッテリーからの受入れ部品数が深夜に改ざんされてそれに見合った支払いがなされ、溝端バッテリーでも、辻褄が合うように改ざんがされているのがわかった。
厚木電装本社工場で荻原は生産管理をしていた。妻多恵は外注部品の受入れ管理担当だ。全ての帳票に、荻原と多恵の確認印があるが、二人は不良品を良品として扱った事実は無く、コンピューターに詳しい者が納入品データを改ざんしたと思われた。荻原は不正な支払いの主謀者に仕立てられたのを実感し、厚木から長野へ行って正俊に会って相談する。
荻原が長野へ行っている間に、溝端バッテリーの溝端浩造社長が自宅で刺され重体になりその後死亡した。厚木署の田上刑事が荻原に容疑をかけるが正俊の証言で荻原の容疑は晴れた。その後も田上刑事は正俊に、荻原と溝端バッテリーと厚木電装本社工場の関係を尋ねた。正俊は智子とともに事件を推理して田上刑事に知らせた。
正俊の助言で、刑事たちは「厚木電装本社工場と溝端バッテリーの納入品に関する不正工作」が国会議員が絡む、不正な政治献金事件と曝き、事件は東京地検に移された。
正俊の助言で田上刑事は溝端浩造宅の周囲を再捜査した結果、燐家に住む溝端浩造の元愛人の園田ふみ子が、息子の父親が溝端浩造だと思いこんで、息子の将来を溝端浩造に相談して無視された復讐で、溝端浩造を刺した事が判明した。