あらすじ

「…アンリ。俺、絶対立派になって、お金持ちになって帰ってくるよ。…待っててくれ。」 この何も無い村で一緒に育ってきた幼馴染は、そう言って私を強く抱き締めてから…馬車へと乗り込んだ。行かないでと言いたかったけど、泣きすぎて喉が引きつり声が出なかった。 「私も…待っ…てる…から…!」 それでも絞り出すように言えば、彼は小さく笑って手を振り返してくれた。 走り出す馬車が村の出口を通り過ぎていく。森の木々に隠れて彼の空色の髪も見えなくなった。それでも私は手を振り続けた。彼が帰ってきますように、祈りを込めて。 祈りが彼に届くはずなんて、なかったのに。

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小説を読もう2021/01/11
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