あらすじ

――ぼくが世界と一番仲がよかったのは、いつのことだったろう? 雪の降る日、世界は冷たく閉ざされていた。窓ガラスの向こうでは、白く小さな塊が、大人しい行列みたいに静かに行進している。 中学生のぼくは、ごくありふれた日常を送っていた。学校に行き、勉強をして、部活に参加する。そこにはおかしなところも、間違ったところもない。 けれどその日常は、正確な座標をなくした宇宙船みたいに、どこかバランスを欠いたものだった。彼の世界は実際には、もう失われてしまったもの、壊れてしまったもの、そんなもので出来ていたのだから。 そして彼は、こんなふうに思うのだった。 ぼくはもう二度と、世界とは仲よくなれないのかもしれない、と。 季節は冬、それはすべてのものが、終わりに向かう時間。 これはそんな冬の、ある日の風景―― (17/8/5~17/8/8)

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カクヨム
カクヨム2021/11/24
  • 現在の作品ぼくが世界と一番仲がよかった頃