あらすじ
「ねえ、もっちん、どう? 変じゃない?」というあーちゃんに、私は「うん、かわいいよ」としか言い返せなかった。 泣き出したあーちゃんの腕をつかんで、冷たい教室を飛び出した。「海が見たい」と言うあーちゃんのために、早朝の電車に乗り込む。トンネルを抜けると車窓に映し出されたのは、朝の光を浴びた海原だった。「わあ」というあーちゃんにつられて私もその光景を見た。素直に感動して「きれいだね」とあーちゃんに言うと、いじめの原因となったその黒い猫耳が朝日にきらめていた……。 第2回日本SF作家クラブの小さな小説コンテスト最終選考作品。 Pixivに置かれていたものをカクヨムに持ってきたものになります。