あらすじ

(ネタバレ注意) 十七歳の篠宮青葉(主人公)は、二十年前に起こった「病院二十六名殺人事件」の犯人である幸田宗也の体細胞から作られたクローンだった。殺人鬼のクローンであることを理由に、彼は周りに虐げられる日々を送っていた。 彼は同級生で優等生の牧野梨花が自殺しようとしているところを助ける。最初は「殺人鬼のくせに」と拒まれていたが、彼女と接するうちに心を通わせていく。 ある日、彼は同級生によるいじめと挑発を受け、思わず暴力を振るってしまう。それがきっかけで退学になってしまう。青葉は、梨花と心の傷をさらけ出し、お互いをさらに理解する。二人は、夏休みになると夏祭りに出かけ、祭りを楽しみ、そこで絡んできた同級生を撃退するなどして、さらに絆を深め、キスをするまでに発展した。梨花だけが、篠宮青葉を理解してくれた。幸せを感じた彼は、何もかも好転するように思っていたが、ある日、ニュースの報道でクローンである彼を作成した尼崎翔太(医師)が殺害されたことを知る。そして、その二週間後に、二十年前の事件の真相が書かれた週刊誌が発行された。 二十年前、幸田宗は住んでいた村で酷い迫害を受けていた。迫害にめげずに生きていたにも関わらず、婚約者である間宮穂乃果を殺された。それが動機だった。 そして、牧野梨花は、尼崎翔太が秘密裏に作成した間宮穂乃果のクローンだったことが判明する。 再び絶望する青葉。それでも、自己を確立するため、記事を書いた坂本記者と相対する。坂本は、幸田宗也が殺した女の娘だった。坂本記者は、梨花と篠宮青葉を誘拐し、事件が起こった病院に連れていき、そこで復讐計画を遂行しようとする。 幸田宗也は悪い人じゃない。優しい人だ。彼はその優しさの使い方を間違えただけなのだ…。そう思った篠宮青葉は、彼の魂が救われるように、そして、自分が自分であるために、生きることを決意する。そして、迫ってきた坂本記者を組み伏せ、梨花と共に逃げ出した。 一難去った二人は、世間からの冷たい声に晒されながらも、自分がクローンであることを理解しながらも、「自分は自分」であるとして、幸せに生きていくことを誓うのだった。

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