あらすじ

水曜日の屋上で「さよなら」をして、もう二度と会えなくなった、あなたのことを。今も忘れられずにいる――。

***

この女子校の〝王子様〟。学校でいちばん〝かっこいい〟ひとと言われる高等部の二年生・葵結《あおい》は、とある後輩からの告白を毎日のように断っていた。
いつもフラれるくせに告白してくるメンタルつよつよガールは、高校から入学してきた外部生。学校で今いちばん〝かわいい〟と言われる一年生・実歌《みか》。

熱烈なアプローチと、恋に頑張る姿。
美貌をもって生まれたがゆえに抱えた苦労という共通点。
彼女を知るにつれ、似た者同士という感覚と憧れの念をおぼえた葵結は、一〇〇回目の告白をされた九月の水曜日、ついに実歌と恋人になる。

やたらと張り切って〝恋人らしいコト〟を一緒に経験しようとする実歌に、葵結は振り回され、愛され、想いを募らせていく。

それは一見、順調な恋で。
――けれど。
恋人には、ふたつの秘密があった。

「あたしね、一週間で、記憶がリセットされてしまうんです」

毎週水曜の零時に、記憶を失ってしまうこと。

そして、

「お姉ちゃん。あたしの水曜日に、なってくれませんか」
「お姉ちゃん。あたしの代わりに――」
「……――あたしの人生。お姉ちゃんに全部あげてもいいよ?」

ときどき、双子の姉と入れ替わって生きていること。姉に自分のふりをさせ、ふたりでひとりの完璧な〝実歌〟を演じようとしていること。

――私は、あなたになりたかった。あなたみたいに生きたかった。おんなじ日に、おんなじ顔で生まれたのに、私は……。

――あたしには、時間が足りない。大好きなひとを覚える時間がいつだって足りない。今、こんなに好きなのに、水曜日になったら……。

水曜日。双子の妹の恋を繋ぐため、彼女の影として生きる舞花《まいか》は、今日もカノジョのふりをする。

姉にも隠した、実歌の思惑と笑顔の裏側。
壊れた家庭環境から姉妹を救いたい葵結。
もつれた想いの行く末は。

一週間しか記憶できない少女と、その恋人。そして週に一度、水曜日に少女を演じて(ときどき他の日にも)恋人と会う双子の姉。
そんな三人の拗れた愛と恋と青春、そして出会いと別れのお話。

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アルファポリス
アルファポリス2023/04/30
  • 現在の作品水曜日のサンドリヨンは妹の靴で王子と踊る