あらすじ
吉原一の浮雲花魁と密かに結婚を約束していた新ノ氶(しんのじょう)。ある時、その浮雲の身請けが決まってしまう。
傷心に打ちひしがれていたが、町で気になる噂を聞いた。
『何でも願いを叶えてくれる妖がいるらしい』
ただ条件として、願いを叶える代わりに自分の体の一部をその妖と交換しなければいけないとのこと。
古い神話だと言う人もいるが、未だに見たことがあるという者もいる。
半信半疑ながらも、新ノ氶はその妖を探し始める。
だがそんな妖は何処にもおらず、半ば諦めて入った茶屋で休憩をしていた時、隣に座った男の両腕に刺青が彫られていた。
コッソリと覗き見ると、噂に聞いたまんまの妖の姿をした真っ赤な髪の男だった。
『赤髪の狐』その者は名前を百狐(びゃっこ)と言った。
新ノ氶が願いを伝えた時、百狐から言い渡された条件は『眼』を交換することを提示される。
百狐が長い前髪で隠した左目は、真っ黒に澱んだ目だった。
驚きながらも浮雲を拐うため、新ノ氶は自分の左目を差し出すと約束した。
その後、百狐が呼び寄せた鬼の妖、鬼ノ助(きのすけ)と共に、浮雲花魁を拐った後、新ノ氶と浮雲が逃げた場所は『黄泉の国』という、百狐が作り出した国だった。
ここは百狐が見定め、許可した者だけが移り住める場所。妖と人間が分け隔てなく住んでいるところであった。
新ノ氶と浮雲花魁は黄泉の国で第二の人生を歩み始めた。『妖』として……。
しかし、新ノ氶たちを救ってくれた百狐はその寿命を終わらせる時期であった。
最後の大仕事として『吉原大火』を企て、吉原の街に火を放つ。
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作中に出てくる人物、設定は全て架空のものです。
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