あらすじ
「ヨール・ブラック、お前にはギルドを辞めてもらう。貸し与えた装備を脱ぎ、今すぐ立ち去れ!」
「そんな……。昨日も死ぬ思いでダンジョンに潜ったんですよ!」
探索者ギルド『ホープシーカーズ』の大広間で、ギルドマスターのロクス・オールラウンドから追放を言い渡された。
理由は簡単だ。俺が弱すぎたから。
その場に居たギルドメンバーに体を押さえつけられ、装備を剥ぎ取られた俺は、パンツ一丁の姿でギルドハウスから追い出されてしまう。
土砂降りの雨の中、絶望で頭が回らずふらふらと街中を歩く。気付くと屋台で酒を飲み、愚痴をこぼしていた。
「おい王様! よくも今までこき使ってくれたな!」
そこにやって来たのが、パーティメンバーでCランク探索者のハグワ・デレンジだ。ギルドをクビになった俺を追いかけて来たらしい。
ハグワに肩を小突かれた俺は、砂煙を巻き上げながら地面を転がってしまう。
「ちょっと! やめて下さい!」
地面に倒れ伏す俺の側に、同じく元パーティーメンバーで回復術師のエリーナ・ローズゴールドが駆けつけて来た。
肩が外れ、地面を転げ回った衝撃で肋骨が砕けた俺に回復魔法の癒しがかかる。
「俺に構わないでくれ!」
その場から逃げるように走り去り、宿に戻る。
泥だらけの体を早く綺麗にしたかったので、すぐに服を脱いでユニットバスの扉を開き中に入った。
「……は?」
そこは、ダンジョンだった。