あらすじ
いくら身の回りの環境が変わろうが、人間の本質は変わらない――
それはどこであっても不変である。
恋焦がれた少女を殺し、その兄であり自身を虐めた相手を殺した青年もまた同じであった。
自ら命を絶ち、目を覚ますとパンデミック後の世界が広がっていた。
そこは奇しくも青年が好きだったゾンビものの世界で――死んだ人間が再び息を吹き返し、同じ人を食らう阿鼻叫喚の世界へと変貌していたのだった。
そんな中で、彼は偶然に助けられ、そして、生き残る。
一人の幼女と出逢い、一人の少女と出遭い——
しかし、彼は変わらず孤独のまま在り続けた。それでも生き続けるのは、ただ死にたくないがために。
最も好景気だった時代の名残である遊園地の廃墟で、老人たちと身を寄せ合い。
幼女と共にゾンビ巣食う都市部へと潜り、手に入れた成人向け雑誌を売って食つなぐ。
そんな法治機能を失った世界でも、クズは十字架を背負い続ける。性懲りもなく、無様に、愚直に。それが朽ちてもなお――