あらすじ

「そんな木の根元で、何をしてますの?」 僕には好きな子がいた。身分違いで、高嶺の花で、僕とは住む世界が違う侯爵令嬢様。クルクルと癖のある金髪と、雲一つ無い秋空を思わせる瞳が綺麗だった。 彼女は誰にでも厳しかった。 『遅刻ですよ!休み時間もまともに守れないの!?』 『身分を理由に虐げるなんて、貴方それでもここの学生ですの!?恥を知りなさい!』 『才能を言い訳にして勉強をサボる位なら、平民に堕して肉体労働に精を出すことね』 服装が乱れていれば厳しく正し、言動の乱れを許さず、貴族としての正しい振る舞いと能力を強要する人だった。 「土だって学園の所有物よ。花を植えたいなら、そっちの花壇か、寮の自室でやりなさいな」 厳しい物言いと、反論を許さない上級貴族令嬢の正論に、誰もが嫌悪感を抱いてきた。 でも、僕はその子の真っ直ぐさが好きだった。 正しいことを正しいと言って、間違いを直そうと躍起になる。そんな彼女の虜だった。 「弔っているんです」 関心を持ってもらえたことが嬉しくて、賢くもないのに、つい遠回しな言葉を選んでしまう。 「何を?」 こうやって少しでも、会話を続けていたいから。

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小説を読もう2023/07/11
  • 現在の作品花壇の悪役令嬢様