あらすじ
各種ファミレス以外なにもない地方都市と、始まってもいないのにいつの間にか終わっていた愛とか青春とか。 たとえば夜中のゲーセンのコインゲーム、誰も話していない車の中、鹿注意の看板と鹿なんて見たことないっていう会話とか、駄菓子の名前を忘れてまだ思い出せないでいる。突然始まる変なしりとり、夜中に作りはじめる角煮、犬が散歩しているとすぐ「犬」というあなた。一回会っただけで名前も覚えずに終わるはずだった人と毎日顔を合わせるようになったり、本当はずっと一緒にいたかった人と永遠に会えなくなっていつまでも苦しかったり、それなのにただ時間が過ぎていくばっかりだったり。きゅうりが嫌いって言ったけどなんで?って本当は本人に聞きたかったけどもうどこにもいないから私たちは私たちだけで話をするしかない。いつから始まっていて、いつ終わったか分からない日々のこととか。あなたのこととか。