あらすじ
私は北峰で商家を営む白(パイ)家の長女雲泪(ユンルイ) 白(パイ)家第一夫人だった母は私が小さい頃に亡くなり、家では第二夫人の娘である莉華(リーファ)だけが可愛がられている。 妹の後宮入りの用意する為、両親は南鞍の金持ちの薬屋へ第五夫人の縁談を持ってきた。爺さんに嫁ぐ為に生まれてきたんじゃない!南鞍を逃げ出そうとする私が出会ったのは、後宮入りする予定の御令嬢が逃亡してしまい責任をとって首を吊る直前の宦官だった。 利害が一致したので、わたくし銀蓮(インリェン)として後宮入りをいたします。 ※ネタバレ注意 ◆キャラクター設定 【白雲泪(バイユンレイ)】 北の辺境〝雲峰〟出身の母親を持つ。背が高く肌が白く色素が薄い。亡き母の民族的特徴を受け継ぐ容姿のせいもあり、第二夫人が支配する実家ではスケープゴートとして愛を受けずに育った。自立心が強く、努力家で真面目だが、向こうみずで無鉄砲な部分もある。根本的に男性を信用していない。銀蓮(インリェン)の代わりに後宮入りをする。 【姚奕晨(ヤオイーチェン)】 姚の皇帝陛下。18歳。幼き頃に毒殺された母を持つミステリアスで美貌の若き皇帝である。誰も奕晨に嘘をつけない。敵であっても役に立とうと思ってしまう天性の魅力により、皇帝の座を手に入れ保持している。幼き頃は人質として銀蓮(インリェン)の実家に預けられていた。 【白莉華(バイリーファ)】 雲泪(ユンレイ)の異母妹。15歳。両親に甘やかされて育った小柄で我儘な少女。 【銀蓮(インリェン)】 蔡北の領主である銀将軍の孫。皇帝陛下の幼なじみ。雲泪(ユンレイ)によく似ている。高身長、白い肌、色素が薄い。小龍(シャオロン)と駆け落ちし、行方不明。 【小龍(シャオロン)】 銀蓮(インリェン)の駆け落ちの相手。皇帝とも銀蓮(インリェン)とも兄弟のように育った銀家に遣える武官の息子。 以下長編後の主要キャラクター 【奕世(イース)】 北の騎馬民族。20歳。龔鴑(ゴンヌ)の王子。姚奕晨(ヤオイーチェン)の異父兄にあたる。 ◆長編化した際のプロット 銀蓮の代わりに銀貴妃になるように皇帝陛下に頼まれた雲泪(ユンレイ)は、交換条件として宮女の服を要求する。宮女雲泪(ユンレイ)は、貴妃と宮女の2つの姿で後宮のいざこざを解決していくのを期待して皇帝も許可したのだった。貴人として後宮入りしていた莉華(リファ)と揉めたことがキッカケとなり皇帝陛下が知らぬうちに後宮を追放されてしまう。 追放された宮女雲泪(ユンレイ)はそれなりに街で楽しく生活できそうだったが、良家の子息に扮した皇帝陛下自ら迎えにくる。市井の一夜で2人の距離が縮まり、皇帝陛下は雲泪(ユンレイ)を誰かの代わりではなく、雲貴妃として再び後宮に迎えることを決める。 しかし、後宮での穏やかな日々は長くは続かない。駆け落ちに成功したはずの小龍(シャオロン)が助けを求めてくる。その小龍(シャオロン)を追って来た男達の首領である奕世(イース)に雲泪(ユンレイ)は拐われる。しかし騎馬民族の国に向かう道のりの中で、20年前にあった戦争の真実を知る。雲峰は独立国家であり、雲泪(ユンレイ)の母と銀蓮(インリェン)の母は双子の王女であったこと。貢ぎ物として騎馬民族から差し出された龔鴑(ゴンヌ)の王妃に先代の皇帝が産ませたのが奕晨(イーチェン)である事知り、帝国民としてのアイデンティティが揺らぎ、人生観が変わる。 草原で馬を駆る野生的な王子奕世(イース) に心惹かれてゆく。奕世(イース) も雲泪(ユンレイ)を愛し、奕世(イース)の亡き父の弟である現在の王に許可を得にいくが、かつての双子の王女への執心がある龔鴑(ゴンヌ)の王は誘拐した銀蓮(インリェン)だけでなく雲泪(ユンレイ)も欲しいと言い、奕世(イース) と自分の娘を結婚させようとする。龔鴑(ゴンヌ)の王を殺し、クーデターを起こした奕世(イース)は龔鴑(ゴンヌ)の王位を手に入れる。しかしその過程で、龔鴑(ゴンヌ)の王の娘や親類を根絶やしにする奕世(イース)を怖いと雲泪(ユンレイ)は感じてしまう。 先に誘拐された銀蓮(インリェン)は既に子を身ごもっていた。先王の子を皆殺しにしようとする奕世(イース)を説得し、奕世(イース)は「雲泪(ユンレイ)以外を抱かない」と言いながら、雲泪(ユンレイ)の願いを承諾し、雲泪(ユンレイ)と銀蓮(インリェン)は奕世(イース)の妃になる。しかし、雲泪(ユンレイ)も皇帝陛下か奕世(イース)の子か分からぬ子を身ごもっていた。 銀蓮(インリェン)は王女蕣花(シュンファ)を安産で産むが、雲泪(ユンレイ)は難産で死の淵を彷徨う。それを目の当たりにした奕世(イース)は雲泪(ユンレイ)を愛するがあまり、失いたくなくて雲泪(ユンレイ)を抱けなくなってしまう。そして雲泪(ユンレイ)をそんな危機に追いやった息子堯舜(ヤオシュン)が愛せない。皇帝の子ではないかという疑念も拭い去れないまま、愛し合っているはずの雲泪(ユンレイ)と奕世(イース)の気持ちはすれ違ってしまう。自分にとって安全な立場を確立したい銀蓮(インリェン)に誘惑され、雲泪(ユンレイ)しか抱かない約束を奕世(イース)は破る。第二子を妊娠した銀蓮(インリェン)に対し、雲泪(ユンレイ)は出産後に一度も抱かれていない。 雲泪(ユンレイ)は絶望の中、息子堯舜(ヤオシュン)と共に奕世(イース)の馬で国境まで逃げる。国境地帯で小龍(シャオロン)と巡り合う。皇帝陛下は時間はかかったが北に軍を配備していた。小龍(シャオロン)は銀蓮(インリェン)を諦め、皇帝陛下は雲泪(ユンレイ)を受け入れ、堯舜(ヤオシュン)を自分の息子だという。「たとえ誰の子であっても、そなたの子は私の子。そして間違いなくその子は私の子で世継ぎ」という皇帝陛下に心を打たれた雲泪(ユンレイ)は皇貴妃として、後宮に戻る。 龔鴑(ゴンヌ)の国は、雲泪(ユンレイ)、堯舜(ヤオシュン)、黒曜(乗った逃げて来た王の馬)を返せと騎馬民族の圧倒的な兵力を差し向ける。犠牲になる民に雲泪(ユンレイ)は心を痛めるが戦禍は止まらない。皇帝陛下は雲泪(ユンレイ)を守るために辺境の国は捨て置く姿勢は崩さず、それはかつて雲泪(ユンレイ)の母を犠牲にしても龔鴑(ゴンヌ)の王妃を返そうとしなかった先代の皇帝と同じ考えであった。騎馬民族は圧倒的な強さを誇るものの、帝国の兵を皆殺しにできるほどの兵力ではなく首都までは到達できない。蔡北と北峰の領土を騎馬民族にとられたものの、皇帝陛下は雲泪(ユンレイ)、堯舜(ヤオシュン)、黒曜(ヘイヤオ)を手離しはしなかった。 そして第二部、堯舜(ヤオシュン)と蕣花(シュンファ)の物語に続く。