あらすじ
日本から遥か南西に離れた小さな島『トコナツ』。本来であれば一年中暖かいこの島では、年に一度、まるで周囲から切り取られたように気温が下がる『スノードーム現象』が発生する。島全体が氷のように冷たくなることで、世界の海水温が一定に保たれていた。 そんな不思議な島に住む、十七歳の少女『カイリ』。彼女は日本本土の高校へ進学したが、都会の環境や人間関係に馴染むことができず、中退。一人島に戻り、趣味のダイビングに没頭していた。 ある日、雪が降り積もる山の中、カイリは空から舞い降りた不思議な少女『ユキ』と出会う。自らを家出少女と名乗るユキを、カイリは自宅に住まわせる事にした。カイリに興味津々で、妙に積極的なユキ。彼女と過ごす日々の中で、カイリはユキに対し、今まで感じたことの無いような想いを抱き始める。 すれ違いや仲違いを経て、徐々に友達以上の関係になる二人。そんな中、トコナツの島に異変が訪れる。スノードーム現象が暴走し、島全体が極寒に包まれたのだ。それは、雪の精霊であるユキが、自身の使命を放棄した結果である。元いた場所へ帰らなければ、トコナツの島が雪に埋もれ、人の住めない環境になってしまう。その事実に気づいたユキは、突然カイリの元からいなくなった。カイリは命がけで吹雪の中を彷徨い、辛うじてユキを発見する。別れたくないと願うカイリに対し、ユキはある条件を伝えた。それはユキ自身が、雪の精霊としての使命を終えるための条件――すなはち、スノードーム現象が必要ない世界を作ることだった。 カイリはユキを取り戻すため、疎遠となった友人や島中の人々の協力を得る。そして自らも世界中を飛び回り、大好きな海を守る活動を開始した。そんな彼女の努力が実を結び、十年の時を経て、ユキは再びカイリの元へ現れるのだった。雪の精霊としてでは無く、カイリを想う一人の少女『ユキ』として……。