あらすじ
ふと、風が神社を吹き抜けていく。 風は少女の髪をかき上げながら、木々を揺らす。その隙間から陽光が差し込まれる。 舞い上がる彼女の白い髪が、淡い陽光に照らされて透き通り、新緑の中に溶け込んでいく。 これでもかというほど現実離れした、夢のような光景だった。 それこそ、少年がその光景に見惚れて、言葉を失ってしまうほどに。 入学式を終えたばかりの普通の高校生、佐藤大翔。 自称神様、逆巻ひじり。 二人の出会いは、地元の小さな神社だった。 「佐藤さんの恋路、私に応援させてもらえませんか?」 神様パワーで大翔の個人情報を掌握し、夢の中に侵入し、脅しとそんなに変わらない言葉を口にしながら、たいそう誇らしげに彼女は笑う。 そして物語は、歪な形で巡り始める。