あらすじ
新興国エストライン王国の第一王子として生まれた“ディートリヒ”は、母親の虐待により感情を失くしてしまい、周囲からは“冷害王子”と揶揄されていた。 ディートリヒが十三歳を迎えた頃、一人の少女に出逢う。 それは、フリーデンライヒ侯爵家の令嬢でディートリヒのの婚約者、“マルグリット”だった。 最初はマルグリットを疎ましく思うディートリヒだったが、不器用ながらも尽くす彼女に、ディートリヒは心を許していく。 そんな二人が十七歳を迎えた、その時……国王が崩御した。 国内が混乱する中、ディートリヒは次の国王に即位すると同時に、マルグリットに婚約破棄を言い渡す。 彼女が、不幸な目に遭わないようにするために。 その後、弟である“オスカー”の策略によりディートリヒは王の座から引きずり降ろされ、死刑となる。 断頭台に立つディートリヒは、今まさにその命を落とそうとする中、罵声を浴びせる群集の中に、必死で祈りを捧げるマルグリットの姿を見つける。 そして、彼女への謝罪と感謝の言葉を呟きながら、ディートリヒはその生涯を終えた。 だが……再び目を開けると、何故かマルグリットと婚約した日に戻っていた。 ディートリヒは誓う。 ――今度こそ、彼女を幸せにしてみせると。 これは、死に戻った世界で今度こそ婚約者を幸せにするために奮闘し、やがて賢王と呼ばれた男の物語。