あらすじ

深ぁい森の奥にはね、お菓子づくりが大好きな魔女が住んでいるんだ。 お菓子が大好きな魔女の家だから、壁はビスケット、屋根はウエハース、柱は色とりどりのキャンディー。窓硝子だって飴細工だし、ソファはふわふわの柔らかいカステラ。戸棚もダイニングテーブルも椅子もクッキーで――そう、全部お菓子でできた、お菓子の家さ。テーブルの上にはケーキやパフェやアイスクリーム……あふれるほどのお菓子だって並んでいるしね。 それにね、家だけではないんだよ。 家の外に出れば、綿菓子が浮かんだ青い空だってゼリーだし、夜になれば月はキャンディー、星は金平糖。家の隣にある泉は水飴。木の幹はパイで、葉や果実は砂糖菓子――そんなふうに、森まで全部がお菓子でできた、お菓子の森だ。 ほら、これはそのお菓子の森の泉から採ってきた水飴さ。昨夜は暑かったから、月が溶けて混ざってるだろう。こういう月の混じった水飴は格別においしいんだよ。 そうそう、お菓子の森の中には特別な魔法のお菓子もあるんだよ――。 ※2018夏のホラー参加作品。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2018/07/19
  • 現在の作品お菓子の森