あらすじ

毒抜きなら右に出る者はいないと称される名医、彼は…何者なんだ? 海辺の町にある個人病院『さざなみクリニック』ここには、知る人ぞ知る名医がいる。彼の名前は市ノ瀬 海(いちのせ かい)。大学病院の医師からも一目置かれる彼は、親が遺した個人病院を継いで地元民を相手にのんびりとした生活をしていた。 しかし、彼の元へ一本の電話が入る。 「頼む!トラゾドン(睡眠薬)過剰摂取の十四歳の少女だ。助けてやってくれ!」 その電話は、先日会ったばかりの東都医療センターの槇村医師。 槇村は、市ノ瀬が行う特殊な処置方法を目にして、彼に縋ったのだ…。 出会った出来事が衝撃で、すでにこの時、槇村の興味は患者の容体より、市ノ瀬の醸し出す妖艶さとミステリアスな所作に捕まったのだと思う。 槇村は、捕まったのだ。 だから、もっと強く捕まえていてほしいと思うのに、いつだって市ノ瀬はクールだ…。 しかし市ノ瀬との出会いで槇村は、遥か彼方より続いていた因縁の復讐劇に巻き込まれていく。 手段を厭わない 敵…。 市ノ瀬の正体を知った槇村。 守るべきもののために市ノ瀬は戦うことを決める。 だが敵の刃が、槇村にまで及んだとき…初めて見る軽蔑めいた顔の市ノ瀬に、槇村は息をのんだ。 「海に、敬意を示せ…」 よく響く声でそう言うと、ひときわ大きな波が目前まで押し寄せ、槇村と市ノ瀬をのみこんだ。 バッシャ――ン!! 海水の冷たさを感じながら、槇村が濡れネズミで前を見ると、自分の背で隠すよう市ノ瀬と男とが対峙していた。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2022/05/10
  • 現在の作品さざなみクリニックのドクター