あらすじ

人間の代役をつとめるアンドロイドに恋心が芽生える話です。 (※カドカワ読書タイム短編児童小説コンテスト 応募作) 「※ネタバレ注意」 「キャラクター設定」 ●小暮ルナ(こぐれ るな)女。小6。143センチ。 主人公。 小暮博士に作られたアンドロイドで、小暮月渚に瓜二つ。 事故で意識が戻らない小暮月渚のふりをし、小学校へ通っている。(正体を知っているのは月渚の両親と養護教諭の春名結のみ)。 人工知能を持つがゆえに、冷静で落ち着いている。そのため、オリジナルである月渚のように明るく活発に生活しても、なかなか上手く真似できない。 まめに充電し、潤滑油を飲んでいる。 機械のため食事ができない。水濡れに弱い。 同級生の昴と長時間一緒にいると具合が悪くなる。(知らず知らずのうち、昴に対する恋心が芽生えているため) ●小暮月渚(こぐれ るな)女。小6。143センチ。 明るく活発だったが、プールで事故に遭いそれからずっと意識を失っている。 友達も多く、水泳の大会で成績を残そうと励んでいた。 幼馴染で同級生の天野太陽のことが好きで、小学校を卒業するまでに彼に告白したいと思っていた。 過去に太陽から指輪をプレゼントされていて、それをずっと大切に持ち歩いていた。 幼少期に日本を離れたことが原因で、学校の欠席を極端に嫌うようになった。 ●曙昴(あけぼの すばる)男。小6。150センチ。 月渚の同級生。活発でやんちゃな男の子。漢字と水泳が苦手。 月渚と太陽とは幼馴染。 プールの事故が起きたとき、咄嗟に行動できなかったことを悔いている。 事故で様子が変わってしまった月渚(正体はルナ)のことをなにかと気にかけてくれる。 月渚(=ルナ)のことを想う自分の気持ちを「恋」と呼ぶことにまだ気が付いていない。 実は、アンドロイド用の潤滑油を作る会社、「Pleiades(プレアデス)」の社長の孫。 ●天野太陽(あまの たいよう)男。小6。157センチ。 優しくて頭がいい。冷静で、クラスのまとめ役。 月渚が好きだった人。昴とは性格が正反対だが、仲の良い幼馴染。 ●小暮星一郎(こぐれ せいいちろう)男。40歳。175センチ。 月渚の父親。アンドロイドのルナを作った人でもある。 アンドロイド開発の研究をしている。多忙だが家族想い。 ●小暮空子(こぐれ そらこ) 女。39歳。160センチ。 月渚の母親。会社員。 娘である月渚の事故が未だに受け入れられていない。アンドロイドであるルナに対し心を開くことができない。 ●春名結(はるな ゆい)女。20代? 159センチ。 養護教諭。おっとりした性格だが仕事熱心。児童のことをよく見ている。 ルナの正体を知っていて、学校生活をサポートしている。 泳げない。 ●瀬戸紗理奈(せと さりな)女。小6。157センチ (長編のみ登場) ルナに対し愛想が悪いクラスメイト。太陽のことが好きで、勝手に月渚をライバル視している。 嫌味を言ってくるが、ルナはなかなか気付かない。(ルナは言われたことを言葉通りに受け取るため)   「長編化した際のプロット」 ●プロローグ 人間である月渚(るな)は、溺れている子どもを見つけプールの中に飛び込む。子どもは助かったものの月渚は意識を失い、それ以来寝たきりとなってしまった。 プールサイドには足をすくませ、事故をただ傍観しているだけの男の子がいた。月渚の同級生、昴(すばる)だ。泳げない彼はプールの体験レッスンに参加していたのだった。 ●1章 人間である月渚として学校生活を送っているアンドロイドのルナ。養護教諭の春名先生にサポートしてもらいながら、なるべく月渚と同じように行動しようとするが、性格が異なるので上手くいかない。 ある日、ルナは持ち歩いていた巾着の小物入れを失くしてしまう。中に何が入っているのかはわからないが、月渚が肌身離さず持ち歩いていたものだった。 巾着を見つけてくれたのは同級生の昴と太陽だ。クラスメイトの女の子、紗理奈(さりな)がルナのロッカーを漁っているのを見つけ、彼女を問い詰めてくれたらしい。 ルナは二人に感謝する。太陽から「中身の物を大切にしてくれてありがとう」と言われるが、ルナはなんのことだか見当もつかない。そんなルナの様子に、太陽はひどく傷ついた顔を見せる。 ●2章 臨海学校を控えたある日、ルナは月渚の使っていたスマホから日記帳のアプリを発見する。 そこには月渚の目標も記入されていた。「苦手なものを食べられるようにする」「水泳で一番になる」という目標の他に、「卒業式までに同級生の天野太陽に告白したい」とある。巾着の小物入れの中身は太陽からもらった指輪で、彼女の宝物であることも書かれていた。 月渚の気持ちを知り、臨海学校で太陽にアプローチしようと試みるルナ。 しかし、月渚が音痴だったことを知らずにカラオケ大会で上手く歌ったり、血や傷を見るのが苦手だったのに率先して友人の手当てをしたり、すれ違ってばかり。 しまいには、太陽から「きみは偽物だ」と言われてしまう。 正体がバレたわけではなさそうだが、月渚の様子が変わってしまったことを太陽も受け入れられずにいるようだ。 落ち込むルナを気にかけてくれたのは昴だった。「なにかできることがあるなら言ってほしい」と申し出る昴に対し、太陽との関係を取り持ってほしいとお願いするルナ。しかし、「それは難しい」と首を横に振られてしまう。 昴から「本当に太陽のことが好きなのか」と質問されたルナは答えることができない。なぜなら、自分は本物の月渚ではないからだ。 昴に「人を好きとはどういうことか」と逆質問してみるが、彼自身もよくわかっていないようだ。「恋をする」という気持ちがわからない人間もいるのだと、ルナは意外な気持ちになる。 臨海学校二日目、太陽が海で溺れてしまう。彼は、紗理奈が海に捨てた月渚の指輪を拾おうとしたのである。 ルナとクラスメイトたちが動揺するなか、昴が冷静に周りに指示を出し太陽を助けることに成功する。 太陽を救助した後、昴は海を前にしながらルナに自分のトラウマを語り出す。 月渚が事故に遭ったとき、昴はプールサイドで立っていただけだった。怖くて動けなくなったのだ。以来、月渚に対し罪悪感を抱いていたという。そして事故をきっかけに救命について学んでいたため、昴は太陽を助け出すことができたのだ。 この臨海学校中に、ルナ自身は太陽に恋心を抱いていないうえ、人助けのために水に飛び込むことができないことも強く自覚する。ルナの中に、「自分は月渚の偽物だ」という意識がはっきりと芽生え始める。 ●3章 卒業式が迫ったある日、ずっと寝ていた月渚が目を覚ます。懸命なリハビリを重ね、人間の月渚は式に出席できることになる。 これまで月渚の代わりをつとめていたルナは学校へ行くことができなくなってしまった。 卒業式の日、家で留守番をしていたルナの元に、昴が現れた。式を終え、ひとりでやってきたようだ。そこへ月渚や月渚の両親も居合わせてしまう。 正体がバレると思いあわてるが、昴は以前からルナの正体に気が付いていた。ルナが臨海学校中にアンドロイド用の潤滑油を飲んでいるところを目撃しており、しかもその潤滑油を製造しているのは昴の祖父だということを打ち明ける。 昴はルナのためだけの卒業式を開くことを提案する。しかし、ルナは「自分の存在は偽物だから、式を執り行ってもらう資格は無い」と言って拒否する。昴はルナに卒業アルバムを見せ「ここに写されている思い出は本物で、偽物だと思い込む必要は無い」と諭す。 昴の説得により、ルナは手作りの卒業式に参加する。 昴の隣に立つルナの体内で、警報音が激しくなる。彼に対して芽生えた恋心が原因だが、ルナはまだ気づけずにいる。了

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カクヨム2023/04/28
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