あらすじ
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本書はPaul Woodring の The Higher Learning in America ; A Reassessment (1968) の訳である。
アメリカの高等教育、大学問題についてはすでにいくつかの翻訳書も出ているが、本書の特色は、一つには、広く高等教育の全般にわたってアメリカが直面している幾多の問題にこまかく触れながら、具体的に問題解決の方向を示し、改革への提案を行なっていることである。制度上の問題点や改革だけでなく、たとえば学生たちについても、(中略)あらゆる面をとりあげ、多くの資料を使って批判的に書いている。大学教授についても、事情をよく知っているウッドリング氏の評価と批判は具体的で興味深い。
もう一つの特色として、本書は広い層の読者に読まれるように書かれている。(中略)大学問題を大学内部の問題としてだけでなく、広くアメリカ社会の諸問題と関連づけて書いているので、一般の読者にも容易に親しめる本であり、大学だけでなく最近のアメリカの社会的変動を知るにも一読に値すると思う。(「訳者あとがき」より)
目次
はじめに
序 アメリカン・スタイル
「非制度的」な制度/ 楡の木かげのキャンパス/ ユニバーシティの歴史/ 新しい州立カレッジ/ ジュニア・カレッジの寄与
一 六〇〇万の群像
彼らはなぜ大学へ行くのか/ だれに卒業証書は必要か/ 一九七〇年度卒業者
二 揺らぐ学生像
三つの観点/ 豊かさのなかの不安/ 混沌のなかから
三 目立つ少数グループ
デモ・グループ/ 疎外者、ビート族およびヒッピー/ 新左翼/ 学生の将来に待っているもの
四 キャンパスのエロス
性革命は実際に起こったか/ ジレンマ/ 新しい性の道徳
Ⅱ 教授――その権力・その生活
一 崩れゆく象矛の塔
大学教授市場/ 給与の実態/ 教師・学者・教授団
二 教授の肖像
三 管理者の世界
四 大学の権力構造
Ⅲ 大学――改革への展望
一 長期計画の前提
膨脹する大学/ 費用はだれが負担すべきか/ 名称と格づけ/ 学位制度の混乱/ 学位に関する提案
二 破らるべき神話
徒弟制度の神話/ 知識増大の神話/ 専門化への要請
三 教養課程を教える者はだれか
忘れられた人/ 学者としての能力とはなにか/ バランスのとれた教養課程を形成するために
四 教養課程の位置
自由人の教育/解決策としての複合式カレッジ
五 高等教育の再編成
理想と実現性/ 改革への試案/ まとめ
訳者あとがき