Synopsis
「君に、僕たちの結婚式を任せたい」
三年間、婚約者の伯爵家で夜会を切り盛りしてきたリネア。
けれど、渡された婚礼の依頼書に記されていた花嫁の名前は、彼女のものではなかった。
華やかな女性を妻に迎え、気の利くリネアには、これからも裏方を任せたい。
彼は、それが誰にとっても幸せな結末だと信じているらしい。
――私、まだあなたの婚約者なのですが。
婚約は解消。仕事は有料。式が終われば、お付き合いも終了。
そう条件を出すと、彼は渋々うなずいた。
初めて自分の名で引き受けた仕事。その準備で出会った会場主のエドガーは、リネアの働きに報酬を払い、仕事が終われば夕食に誘う。
「今日は何も頼まない。ただ、君と食事がしたい」
誰かの役に立たなくても、そばにいていい。
そんな時間に戸惑ううち、リネアの心は少しずつ変わっていく。
一方、元婚約者は、結婚式の後も彼女が自分を支え続けるつもりでいて――。
結婚式は、必ず成功させます。
あなたのために働くのは、それで最後です。
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