Synopsis

小さい頃から、鳥にあこがれていた。鳥のように、あの空を飛んでみたい。 ただ、小鳥のように飛ぶんじゃない。 海鳥たちのように悠々と翼を広げ、体いっぱいに風を浴びながら飛びたい。 コンドルのように、大きな翼で空を滑るように、どこまでも自由に、空を飛んでみたい。 こんなことは、子供の頃に一度は考える。 きっと、誰もが一度くらいは思うような、そんな…そんな単純な憧れだった……。 「T1906!!操舵が急すぎる!!」 「T1906!!勝手に機首を動かすな!!!」 「T1906!!バンクを深くしすぎるな!!」 「T1906!!高度は一定を保て!!」 ……………空はこんなに広いのに……窮屈だ…………… 「T1906!!何を考えている操縦に集中しろ!!」 バンッ!! 教官がファイルを机の上に無造作に投げる。 黒髪黒目で中肉中背。どこにでもいそうな青年――T1906は、姿勢よく座ったまま、目の前に投げ出されたファイルを一瞥し、すぐに教官へ視線を戻した。 「そんな操縦をしてると!…おまえ!…いつか!!…墜ちるぞ!!!」

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Kakuyomu
Kakuyomu10/15/2026
  • Current誰も知らない戦争の英雄――記録から消されたエースパイロットの軌跡