Synopsis
「莉乃ちゃんを傷つけるような奴、みんな死んじゃえばいいのに」
地下アイドル・星野莉乃には、誰よりも大切なファンがいた。
水瀬真帆。かつてアイドルを夢見ながら、その夢を叶えられなかった女性。
真帆は莉乃のライブに通い続け、誰よりも熱心に応援していた。莉乃の癖も、好みも、誰にも見せない弱さも知っていた。
そして、莉乃を傷つける人間を、決して許さなかった。
莉乃を苦しめていたプロデューサーが失踪した。
莉乃をいじめていた同僚のアイドルも、姿を消した。
二人の失踪には、真帆が関わっているのかもしれない。
それでも莉乃は、真帆を責められなかった。誰も助けてくれなかった自分を、たった一人、守ってくれたのだから。
やがてグループは解散し、莉乃はソロアイドルとして再出発する。
しかし、一年間の活動休止を経て復帰した彼女には、奇妙な噂がつきまとっていた。
「顔が変わりすぎじゃない?」
「歌声も全然違う」
「本当に星野莉乃なの?」
そんなある日、二人の失踪事件を追う女性刑事が、莉乃のもとを訪れる。
そして、ある一枚の診療記録を差し出した。
そこに書かれていた名前は――水瀬真帆。
これは、誰よりもアイドルを愛し、誰よりも彼女を知っていた、一人のファンの物語。
歪んだ愛情と執着が生んだ、アイドル・サイコサスペンス。
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