Synopsis
転職先の家電配送会社で、新人・瀬戸湊の教育係になったのは、仕事に厳しく無愛想な先輩・桐生直哉だった。
「そこ持つな。手挟むぞ」
「返事」
「急ぐな」
細かすぎる指示に、初日から湊はうんざり。
けれど直哉は、ただ厳しいだけの男ではなかった。
失敗すれば客の前では自分が責任を背負い、危険な現場では必ず湊を守る。
そして仕事を覚えていく湊を、少しずつ“新人”ではなく一人の相棒として認めていく。
やがて二人は、言葉を交わさなくても動きが分かるほど息の合う固定コンビに。
「後ろ、任せた」
自分の見えない場所を預けてもらえたことが、湊はなぜか嬉しかった。
一方の直哉も、いつしか湊が別の社員と笑っているだけで面白くなくなっていて――。
「俺、お前のこと好きなんだと思う」
あまりにも冷静な告白に、湊は戸惑う。
頼れる先輩として好きなのか。
最高の相棒として好きなのか。
それとも――恋なのか。
仕事では誰より息が合うのに、恋愛となった途端に分からないことばかり。
しかも恋人になった直哉は、甘い言葉なんてほとんど言わないくせに、湊にだけやたらと優しい。
疲れていれば重い荷物を持ち、雨なら傘を渡し、無理をすればすぐに見抜く。
「それ、俺にだけじゃないですか?」
「そうだけど」
平然と返す先輩に、湊のほうが振り回されていく。
教育係と新人から、先輩と後輩へ。
そして、誰よりも信頼できる相棒から恋人へ。
家電を運ぶ二人が、いつしか仕事だけではなく人生まで預け合っていく――。
無愛想だけど行動が甘すぎる先輩×人懐っこく負けず嫌いな後輩の、お仕事相棒BL。
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