Synopsis
「一日、どうせ暇でしょ」
その一言で、今年も真帆との初詣が決まった。
長すぎる参拝の列。尽きない軽口。五円玉を貸してもらう代わりに、たい焼きをおごる約束。
高校からの友人である俺たちは、今年もいつもどおりだった。
真帆が、春から東京へ行くと告げるまでは。
やりたかった仕事に挑む彼女を、応援したい。
けれど、用事がなくても会えた日々が終わることを、俺はうまく喜べなかった。
列は少しずつ前へ進む。
何年も言えずにいた言葉を抱えたまま、俺たちは、ようやく神様の前に立つ。
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