Synopsis
ひょんなことから、放課後の視聴覚室で同じクラスの成瀬紫乃と話すようになった瀬戸秋斗。
紫乃は無口でテンションが低く、クラスでは「怖い」「何を考えているのか分からない」と距離を置かれている少女だった。
けれど、秋斗と二人きりになると様子が違う。
「となり」
そう言ってすぐそばに座らせたり、制服の袖を掴んだり、肩に頭を預けたり。教室では見せない顔で、秋斗にだけ甘えてくる。
そんなある日、紫乃は秋斗に言った。
「首、絞めて」
当然、秋斗は拒否する。
けれど紫乃は死にたいわけでも、苦しめてほしいわけでもないらしい。
ただ、誰かに勝手に自分を決めつけられ続けてきた紫乃は、「寂しい」「そばにいて」「私だけを見て」と普通に甘える方法を知らなかった。
一方の秋斗も、相手を勝手に決めつけたくないからこそ、相手の心へ踏み込むことをためらってしまう少年だった。
好きな本。好きな音楽。クラゲ。桔梗色。少しずつ互いのことを知り、少しずつ距離を縮めていく二人。
これは、素直な甘え方を知らない少女と、相手を決めつけたくない少年が、不器用に言葉を交わしながら「分からない相手を、それでも知りたい」と思えるようになっていくお話。
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