Synopsis
「セルフィナ。お前の聖女の力など、何もありませんよ?」
大聖堂に響く王太子の声。治癒の奇跡ひとつ起こせぬ「偽聖女」として、公爵令嬢セルフィナは婚約を破棄され、『呪われた精霊の森』へと追放されてしまう。
——けれど、彼女はただの令嬢ではなかった。前世は日本の獣医。そして『真の聖女』ミレーユが浴びた喝采の裏で、この国の豊穣と結界を本当に支えていたのは、森の獣たちと約束を交わした、彼女自身だったのだ。
「三日で死ぬ」と嘲笑われた森で待っていたのは、牙を剥く魔物ではなく——尻尾をぶんぶん振る古の守護獣フェンリルと、飛びついてくる山猫の獣人リィム、そして彼女の帰りを待ちわびた命たち。
「なら、もう戻らなくていい。ずっと、ここにいろ」
耳の先を赤くする二百歳超えの魔獣王に見守られながら、セルフィナは奇跡ではなく「本物の技術」で命を癒していく。
王城の冷たい大理石ではなく、温かな森の中で。追放された偽聖女は、獣たちに愛され、本物の力で導く——精霊の森の女王となる。
そして誰も気づかない。この森こそが、この国の心臓であることに——。
愛され追放ざまぁ×もふもふスローライフ×溺愛ロマンス。約束を守る令嬢の、幸せな再出発の物語。
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