Synopsis

兄が死んだ。 二十三歳。 優しくて、友達が多くて、誰かに頼られるような人だった。 俺にとっては、ずっと憧れの兄だった。 葬儀を終えた夜。 兄がよく煙草を吸っていた車庫で、一人泣いていると―― 「お前、泣いてんの?」 死んだはずの兄が、そこにいた。 どうやら兄は、四十九日までこの場所に留まるらしい。 けれど兄には、自分がなぜ死んだのか、その記憶がない。 鬱病。 親友とのすれ違い。 仕事。 将来への不安。 家族にも見せなかった弱さ。 四十九日という限られた時間の中で、俺は少しずつ、知らなかった兄の姿を知っていく。 そして最後に問い直す。 勇者とは、どういう人間を指すのか。 これは、誰かを救いながら、自分自身を救えなかった兄と。 その背中を追い続けた弟の、四十九日間の物語。

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Syosetu wo Yomou
Syosetu wo Yomou09/22/2026
  • Current誰が為の勇者か