Synopsis

※『きみの空模様』『雪の日は乾いている』に続く、悠馬と澪の物語。 高校三年生の春。 晴れているのに、遠くの山は白く霞み、その輪郭を曖昧にしている。春霞の向こうを眺めながら、悠馬は少しずつ一年後のことを考えるようになる。 進路希望、志望校、知らない街。 まだ何も決まっていないはずなのに、来年の春には澪が隣にいないような気がした。 昼の景色をぼかす春霞。夜空に淡く滲む朧月。 見えないものを見ようとするほど、未来は遠く霞んでいく。 そんな春の帰り道、二人の足音だけは、変わらず隣に並んでいる。 一年後は、まだ見えない。 それでも明日のことなら、少しだけ分かる。 霞の向こうにある未来と、今ここにある二人の時間を描く、春の物語。

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Kakuyomu
Kakuyomu09/20/2026
  • Current春霞の向こう側